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あらすじ
\ この絵本の特徴はこの3つ!/
- 「もうじきたべられる」と理解している仔牛が、自分の運命を静かに受け入れて日常を過ごす物語
- 最後に一度だけ母牛に会いに行く行動が、言葉よりも強く親子の関係を浮かび上がらせる
- 食べられる命の視点から、人が食べること・生きることをそっと考えさせる構成になっている
『もうじきたべられるぼく』は、
「ぼくはうしだから、もうじきたべられる」と理解している仔牛の視点で描かれる物語です。
牧場で太ることを求められながら過ごす日々のなかで、
ぼくは自分の運命を静かに受け入れつつ、
一度だけ、お母さんに会いに行こうと電車に乗って牧場へ向かいます。
読んで感じたこと(ネタバレあり)
6歳の息子と一緒に読みました。
正直に言うと、はじめに読んだときは、どう解釈したらいいのか分からず、
食育の絵本にしては、ずいぶん残酷だなという感想を持ってしまいました。
ネズミックよくある話ですが、
これをきっかけに「動物を食べたくない」と感じる子もいるだろうな、とも思います。
頭の中では、こんな考えがぐるぐる巡っていました。
命があるのは、動物だけではありません。
野菜もそうだし、人工のものだけで生きていくことはできない。
虫食がいいのかといえば、虫だって命がある。
こんな背景をすべて知ってしまったら、
なにも食べられなくなってしまうじゃないか。
そもそも、生き物の命をいただくことについて、
そのバックグラウンドを見てしまうのは、人間くらいではないでしょうか。
ほかの生き物は、
食べなければ餓死するか、捕食されるか、寿命を迎えて命を終える。
そこに意味づけはありません。
なんでこんな壮大なテーマをぶち込んできたんだ、、もうはじめは涙どころか、どっと汗が吹き出ました。
人間にとって「食べる」って
体に栄養が必要だから、食べないと生き延びられない。
そうやって自然界は巡り巡る。
しかし人間は、生まれてから死ぬまでを自然の循環の中で見たとき、
生態系の一部として役に立つ存在だとは、簡単には言い切れません。
医療が発達し、延命に力を注ぐこともでき、
「生きるために食べる」だけでなく、
「食を楽しむ」という概念まで持ってしまった。
それは、動物の捕食とは明らかに意味合いが違います。
他の生き物から見たら、
「食を楽しむ?」と、気持ち悪く思われても不思議ではない気がしました。
よりによって、どうして仔牛をモデルにしたのか
さらに、この絵本の主体は仔牛です。
読みながら、どうしても息子の姿と重なってしまい、
「もし息子が、自分の命と向き合う状態に置かれたら」と想像して、
胸が強く締めつけられました。
あらゆることを考えていくうちに、
この絵本のテーマは、単なる食育ではないと感じました。
中央公論新社の公式サイトには
「食育にもおすすめの一冊」と紹介されていて。
イラストのかわいらしさから幼児も読める食育絵本だろうと気軽に手に取ったのですが、
実際に読んでみると、食から問題提起されているかもしれないけど「命」の絵本という印象が。
子ども向きというより、
子どもに手渡す前に一旦まず咀嚼して、そのうえで子どもに手渡す丁寧さが必要な絵本だと感じました。
物語から受けた印象は、
まるで若い戦士が戦争に駆り出されるような、
あるいは、自ら死を選ぶ決意を固めた人の静けさに近いもの。
胸が詰まる思いを、どうしても拭えませんでした。
ぐぐっと腹落ちした”きっかけ”
読み終えてしばらく、
モヤモヤとしたものを抱えていたある日、
作者である はせがわゆうじさんのインタビューを読み、
その違和感が、すっと腹落ちしたのです。
トラックに載せられた牛たちを見たことをきっかけに、
この絵本を書くことを決めたはせがわさん。
なんともいえない気持ちになりながらも、
「人間が牛を食べること」を
単純に悲しい話にはしたくなかったと語っています。
「食育のために、ああしましょう、こうしましょうと導くのは少し違う。
宿命だけれど、そこにひとつの正解があるわけではないと思う」
(参考:好書好日インタビューより要約)
また、絵本の制作にあたって、
日本の若年層の自死が多いことを思い、
強い思いを込めてラストの言葉を選び直したのだそうです。
「命を取り込んで生きるのだから、簡単にへこたれないでほしい」
(参考:好書好日インタビュー)
そうか。
命をいただいている。
人生をいただいている。
だから、重みを受け取る覚悟を持つ。
へこたれない。
そう考えたとき、
この絵本は「読んで終わり」「子どもに渡して終わり」の本では
決してないのだと、思いました。
この絵本はフィクションで、物語にすぎません。
けれど、その背景にある現実を、
私たち人間がそれとなくでも受け止めておく責任はある。
そんなふうにも感じました。
人間が「命をいただく」ということ
人間は、動物と同じように「食べる」という行為をしているようでいて、
自然界の摂理からは大きくかけ離れています。
自然界では、「寿命」か「捕食」によって命を終えるのに、
人間は、ときに別の理不尽な環境の中で、
自ら死を選んでしまうことがある。
動物と単純に比較すること自体が違うのかもしれません。
それでも人間は、
世界の違う動物たちの命を取り込み、
人生そのものを食べて生きている。
そんな戒めのようなものを、
この絵本から受け取った気がしました。
最後の、
「せめて ぼくをたべた人が
自分のいのちを大切にしてくれたら いいな」
という言葉につながるのだとしたら、
これほど誠実で、重みのある絵本はないのではないでしょうか。
楽天・Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより
4つのサイトのレビューから、この絵本の魅力をぎゅっと整理しました。
楽天レビュー



「命をいただく重みを突きつけられる」「受け取り方が分かれる」
- 感謝して食べるというより、命の現実を直視させられる内容
- 食べない選択を考える人もいて、価値観が大きく分かれる
- 小さな子に読ませるかどうか、慎重になるという声も多い
Amazonレビュー



「読んでいるこちらが泣いてしまった」「親のほうが心に刺さる」
- 子どもに読み聞かせようとして、大人が先に感情が込み上げた
- 絵のやさしさと、内容の切なさのギャップが強く残る
- 子ども向けでありながら、大人の人生経験に深く響く一冊
レビュー



「切なさが強すぎる」「大人向けだと感じた」
- 子牛と母牛の関係性に感情移入し、読み切れないほど辛くなる
- 絵が雄弁で、言葉以上に感情を揺さぶられる
- 幼児向けというより、人生を重ねた大人向けの絵本という評価



「静かな語りが胸に残る」「『いただきます』の意味が変わった」
- 淡々とした語り口だからこそ、重みが後から押し寄せる
- 「いただきます」が命を受け取る約束の言葉に感じられた
- 食育として簡単に回収できず、考え続けてしまうという感想が多い
こんなときにおすすめ
- いつか避けて通れない「命の話」を、子どもと向き合うときに。
- 家族で何度でも話し合えるテーマを、絵本から探したいときに
- 正解を教えなくてもいい“対話のきっかけ”がほしいとき
- 「いただきます=感謝」で片づけきれない違和感を感じているときに
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