こんにちは、絵本ブログ「ネズミック」の管理人です🐭
夏休みの宿題の定番、読書感想文。
絵本を読むのは好きでも、「どう思った?」と聞かれて戸惑ってしまうお子さんも多いのではないでしょうか。
今回は、感動の名作『としょかんライオン』を題材に、小学生でも書きやすい「読書感想文の書き方」をステップ形式でご紹介します。
読書感想文がちょっと苦手…という子にもおすすめ!
ぜひ絵本を手に取り、親子で取り組んでみてくださいね。
📚『としょかんライオン』ってどんな絵本?
図書館に突然あらわれた一頭のライオン。
「静かにしなければならない場所」にライオンがいてもいいのでしょうか?
この絵本には、
- ルールを守ることの大切さ
- けれど思いやりは時にルールを超えることがある
という深いメッセージが込められています。
\くわしいあらすじや絵本の見どころはこちら/

📝感想文を書く前に準備しよう!

まずは次のものを用意しましょう。
- 『としょかんライオン』の絵本
- 小さいフセン(心にのこった言葉に貼る用)
- 筆記用具
- 白い紙 or ノート(原稿用紙にうつす前の下書き用)
💡ステップ① テーマを見つけよう(フセンワーク)

- 1回目は普通に読みます。
- 2回目は「心に残った言葉や場面」にフセンを貼ってみましょう。
- 「この言葉がすき」
- 「ちょっとドキッとした」
- 「いやな気持ちになったかも」

ネズミックこれで準備は完了🐭✨️
ステップ② 感想文は“起承転結”で書こう


感想文は「起・承・転・結」で組み立てるとスムーズです。
「起」:はじまり・きっかけ


フセンで「1」をつけたところを言葉にして書いてみましょう。これが「起承転結」の「起」になります。
- 例「わたしはこの絵本を読んで、◯◯が心にのこりました。」
\「起」は、どんなことを書く?ノートにメモしてみよう/
- としょかんなのにライオンがいるところ
- としょかんでライオンがほえたところ
- 「はしってはいけません」といったメリウェザーさんが走ったところなど



こう書くと、自分の気持ちを思い出しながらスタートできるよ!
ノートにメモしたら「わたしはこの絵本を読んで、◯◯の部分が心にのこりました。」にあてはめて、ノートに書いてみましょう。
- 「わたしはこの絵本を読んで、としょかんなのにライオンがいるところが心にのこりました。」
- 「わたしはこの絵本を読んで、としょかんでライオンがほえたところが心にのこりました。」
- 「わたしはこの絵本を読んで、「はしってはいけません」といったメリウェザーさんが走ったところが心にのこりました。」
\フセンで「1」がつけられなかった方は../
絵本を選んだきっかけを書いてみましょう。
「わたしがこの絵本を選んだのは、(●●)だからです。」にあわせてつくってみましょう。
ヒント:「としょかんがすきだから」/「絵がかわいかったから」など・・・



「わたしはこの絵本を読んで、◯◯が心にのこりました。」
「わたしがこの絵本を選んだのは、(●●)だからです。」
どちらを使ってもOKじゃ!
ここで選んだ1文が“起”になります。次は“承”を書いてみよう!
「承」:起で書いたことをもっとくわしく


「承」は、起で書いたことを“ふくらませる”部分です。
「ふくらませる」ってちょっとむずかしいことばですが、作文を読んでいる人にわかってもらえるようにする大事なところ。
ここでは、
- 「どうしてそう思ったのか」
- 「じつはね…」と自分のことを足す
といった工夫をすると、文章がぐっと読みやすくなります。
たとえば「起」の文が
- 「わたしはこの絵本を読んで、としょかんなのにライオンがいるところが心にのこりました。」
だとすると、その「承」はこの気持ちを広げて説明する部分です。
- どうして心にのこったのか
- じぶんのできごととくらべてみたら、どんなことがわかったのか
- その部分は、ドキドキ?うれしい?どんな気持ちになるのか
こんなことを書いてみましょう。
\承は“どうして?じぶんだったら?”を考えるところ。ノートにメモしてみよう/
- どうして心に残ったのか理由を書いてみよう
→「としょかんには静かなイメージがあったので、ライオンがいるなんてへんだなと思いました。」 - じぶんのこととくらべてみよう
→「わたしもよく図書館に行くので、もし本当にライオンがいたらドキドキすると思いました。」 - ドキドキした?うれしかった?びっくりしましたなど、心の中をもう少しのぞいてみよう
→「こわいけれど、なんだかたのしそうで、わたしも行ってみたくなりました。」
つなげてみると…
起:
「わたしはこの絵本を読んで、としょかんなのにライオンがいるところが心にのこりました。」
承:
「図書館はしずかでまじめな場所だと思っていたので、ライオンがいるのはとてもふしぎでおもしろいと思いました。もしほんとうにいたら、どんな気もちになるんだろうと想像しました。」



承は、起で書いたことをくわしくしたり、じぶんのことを足す場所だよ
「転」:ちょっと意外なこと・心が動いた瞬間


「転」は、「でもね…」「だけど…」と気もちや見方を変える部分です。
ここがあると、感想文がぐっと深くなります。
- 起や承で書いたことと「ちがう」ところ
- びっくりしたこと
- 「ルール」と「思いやり」のどちらが大事?と考えたところ
\転は“でもね”と見方を変えるところ。ノートにメモしてみよう/
- ちがいに気づいた
- →「でも、ライオンは人気者だったのに、マクビーさんにはきらわれていました。」
- びっくりした
- →「だけど、メリウェザーさんを助けるために、ライオンはルールをやぶって走ったのでびっくりしました。」
- 考えがゆれた
- →「ルールは大事だと思っていたけど、人を助けることの方が大事なんだと思いました。」
つなげてみると…
起:
「わたしはこの絵本を読んで、としょかんなのにライオンがいるところが心にのこりました。」
承:
「図書館はしずかな場所だと思っていたので、ライオンがいるなんてふしぎでおもしろいと思いました。もし本当にいたらドキドキすると思いました。」
転:
「でも、ライオンはルールをやぶって走ったのでびっくりしました。でもその気もちがやさしさからきていたことに気づいて、すごいと思いました。」



こうやって「転」で“ちょっとちがう気持ち”を入れると、話に深みが出て「結」につなげやすくなるんよ〜!
「結」:まとめ・これからのこと


「結」は、心に残ったことをまとめて、自分のこれからにつなげる部分です。
読み手に「この子はこの本を読んでこんなことを考えたんだな」と伝わる大事なしめくくりです。
- この本でいちばん心に残ったこと
- 自分もやってみたいこと
- これから大事にしたい気もち
\「結」は“これからやりたいメッセージ”。ノートにメモしてみよう/
- 心に残ったことをまとめる
→「わたしは、この本を読んで、ルールとやさしさのどちらも大事だとわかりました。」 - 自分の行動につなげる
→「これからは、こまっている人を見つけたら、ルールにとらわれすぎずに助けたいと思いました。」 - やさしい気もちを広げる
→「わたしもライオンのように、やさしい行動でまわりの人を笑顔にしたいです。」
つなげてみると・・・
起:
「わたしはこの絵本を読んで、としょかんなのにライオンがいるところが心にのこりました。」
承:
「図書館はしずかな場所だと思っていたので、ライオンがいるなんてふしぎでおもしろいと思いました。もし本当にいたらドキドキすると思いました。」
転:
「でも、ライオンはルールをやぶって走ったのでびっくりしました。でもその気もちがやさしさからきていたことに気づいて、すごいと思いました。」
結:
「この本を読んで、ルールは大事だけれど、人を思いやる気もちもとても大事だとわかりました。わたしもこれから、まわりの人にやさしくしたいです。」
これで 起承転結が全部そろった感想文 になります!
原稿用紙に書くときは
読書感想文は、ただ気持ちを書くのではなく「原稿用紙のルール」にそって書くことも大事です。
ここでは、小学生向けに基本のルールをまとめました。
原稿用紙に書くときのルール
📌 タイトルと名前
- タイトル … 一番上の行の右から2〜3マスあけて書く
- 名前 … タイトルの次の行に右から1マスあけて書く(苗字と名前の間は1マスあける)
📌 本文の書きはじめ
- 本文は3行目からスタート
- 段落の最初は必ず1マスあける
📌 文字・記号の書き方
- 小さい文字(ゃ・ゅ・ょ・っ)… 1マスに入れて、右上に小さく書く
- 句読点(、や。)… それぞれ1マスに入れて、右上に小さく書く
- カギカッコ(「 」) … 開きも閉じも1マスずつ使う。ただし、会話文の終わりは (。」)で1マス分。
📌 行や段落のルール
- 行の最後に文字が入りきらないときは、無理に詰めず次の行に書く
- 文の途中で段落を変えるときは、次の行にうつり、最初の1マスをあける
📌 気をつけたいこと
- 消しゴムを使ったあとは、マスの外に線が残らないようにきれいにけす
- ていねいな字で、読みやすく
✨まとめ|『としょかんライオン』感想文のコツ
感想文は フセンで気もちをキャッチするところからスタート
書くときは 「起・承・転・結」の流れにそって、少しずつふくらませればOK
- 起:心にのこったことや選んだ理由
- 承:どうしてそう思ったのか/じぶんだったら?
- 転:でもね…/意外だったこと
- 結:まとめとこれからの自分
原稿用紙には ルールにそって、ていねいに 書く(タイトル・名前・段落・句読点など)
💡 ポイントは「一文ずつ」「自分のことば」で書くこと。
むずかしく考えるより、まずは書きはじめることが大切です。
『としょかんライオン』は、ルールの大切さと、思いやりの力を教えてくれる絵本。
親子でいっしょに考えながら書くと、もっと深い感想文になりますよ🐭✨












