あらすじ
針仕事の上手な「あかてぬぐいのおくさん」の部屋には、いつも7つの道具たちが並んでいます。
ある日、おくさんがちょっとうたた寝しているあいだに、道具たちの間でちょっとした“言い争い”が始まりました。
「いちばん大事なのは、私よ!」と名乗りをあげたのは「物差し天人」。
負けじと、「はさみおじょうさん」や「針むすめ」、「糸ねえさん」に「指ぬきばあさん」、「のしごておとめ」に「ひのしねえや」もみんなが次々に「わたしが主役よ!」と大騒ぎ!
その声で目をさましたおくさんは、ちょっぴり怒ってこう言います——
「道具たちがちゃんと働けるのは、わたしの腕がいいからでしょ!」そういって乱暴に道具たちを放り込みました。
しょんぼりとした道具たち、怒って逃げ出そうとする道具たちもいます。
でも、最後に明かされる「ほんとうに大事なこと」は、ちょっと意外で、なんだかあたたかい。
どれかひとつが欠けてもダメ。
幼児にもわかりやすく「協力の大切さ」や「仲間を思う心」を伝えてくれる、読み聞かせにもぴったりな絵本です。
読んで感じたこと
5歳の息子と一緒に読みました。
内容を知らないまま読みはじめたので、「どんなお話なんだろう…?」と親子でちょっとドキドキしながらページをめくっていきました。
登場するのは、韓国の伝統衣装・チマチョゴリを着た赤てぬぐいのおくさんと、お裁縫道具の仲間たち。
小人さんや妖精さんのような雰囲気で、それぞれが個性的なキャラクターとして描かれており、見ているだけでも楽しい世界です。
とくに印象的だったのは、美しい色づかいと細やかな絵柄。絵本全体から丁寧な手仕事のような雰囲気が伝わってきて、自然と一言ずつ、ゆっくりと読んであげたくなりました。
道具の中には「のしごて」や「ひのし」など、あまり馴染みのないものも登場します。
息子は「これなに?」と不思議そうに聞いてきたので、「昔のアイロンみたいなもので、布をまっすぐにする道具だよ」と伝えると、「へえ〜!」と目をまるくしていました。
途中、道具たちが「わたしが一番よ!」とツンケン主張しはじめたときには、息子とふたりで「あらあら…」とちょっと唖然(笑)。
でもそのあとに見えてきたのは、奥さんを思いやる道具たちのやさしさや、仲間としてのつながり。
誰が主役でもなく、みんながそろってこそ成り立つ関係だということが、言葉にしなくてもじんわりと伝わってきました。
仲間の大切さや、自分の役割を信じることの意味を、自然に感じられる。
とてもいい絵本でした。
韓国の文化を知らなくても楽しめるお話ですが、読みながら新しい“ものの名前”や“知恵”に出会えるのも、この絵本の魅力だと思います。
楽天・Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより
『あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま』は、韓国の文化を背景にしながらも、誰にでも通じる「仲間の大切さ」や「思いやり」を描いた絵本。
レビューでは、美しい絵とユーモアあるキャラクター、そして教訓的なストーリーが多くの読者に愛されていることが伝わってきます。
1. 絵が美しく、丁寧に描かれた世界観に惹かれる
- 「韓国の伝統衣装チマチョゴリや家具の描写が美しく、見入ってしまう」(Amazon/楽天/絵本ナビ)
- 「細部まで描かれていて、装丁や見返しまで凝っている」(Amazon・読書メーター)
- 「寝ている奥さんの表情の変化に気づいてにやり」(絵本ナビ・読書メーター)
2. “道具たち”の擬人化がユニークでかわいい
- 「はさみおじょうさん、ものさしふじん…訳語の工夫が楽しい」(絵本ナビ)
- 「道具たちの自慢話が笑えるけど、最後はじんわり」(Amazon/読書メーター)
- 「昭和の下町のような親しみやすさがある」(絵本ナビ)
3. 読み聞かせや授業にも◎ 実際の活用例も多数
- 「家庭科が始まる4〜5年生の授業にぴったり」(読書メーター・楽天)
- 「地域の読み聞かせでも好評。大きな判型で見やすい」(楽天)
- 「子どもたちが“ひのしってなに?”と興味をもってくれる」(絵本ナビ)
4. メッセージ性が強く、心に残る
- 「どの道具も欠かせない。誰か一人がすごいんじゃない」(Amazon/絵本ナビ)
- 「チームで協力すること、自分の役割を大事にすることが伝わる」(読書メーター)
- 「大人にも響く“感謝と連帯”の話」(Amazon/読書メーター)
🌟 5. 文化の入り口としての役割も
- 「韓国の道具や服装を自然に知ることができる」(楽天/絵本ナビ)
- 「K-POPや韓国ドラマをきっかけに興味をもった子にもおすすめ」(読書メーター)
- 「翻訳も丁寧で安心して読める」(絵本ナビ)
こんなときにおすすめ
- 協力することの大切さを伝えたいときに
- 「自分がいちばん!」と主張したくなる時期の子どもに、
“誰か一人だけじゃなく、みんながいてこそ”という感覚を育むきっかけに。
- 「自分がいちばん!」と主張したくなる時期の子どもに、
- 仲間や役割について考えたいときに
- 幼稚園・保育園・小学校などでの集団生活やチーム活動の前に。
- 「自分のやることって意味あるの?」と悩む子にも、そっと背中を押してくれます。
- 韓国の文化や道具に親しみたいときに
- チマチョゴリや昔の家屋、裁縫道具など、隣国の文化を絵本でやさしく知ることができます。
- 韓国に興味を持ち始めた子への第一歩の一冊としても。
- 読み聞かせ・授業・家庭科導入に
- 小学校中学年の裁縫授業の導入や家庭科の読み聞かせにもぴったり。
- 「ひのしってなに?」「のしごてって?」という素朴な疑問からの学びが生まれます。
- “みんなちがって、みんないい”感覚を伝えたいときに
- 比べあいやマウンティングが気になる時期にも、「どの道具も大切。自分もみんなも大事」という考え方を自然に伝えてくれます。
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