あらすじ
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この絵本の特徴はこの3つ!/- 雨の日の憂うつを“特別なピクニック”に変えてくれる物語
- 挿絵や言葉から、雨の匂いや音まで立ちのぼるような情景描写
- かっぱとの出会いを通して、子どもの成長と“ちょうどいい冒険”を感じられる内容
その日は朝から雨。お母さんは急な用事で出かけることになり、なおちゃんは家でお留守番。
ピンポーン、と鳴ったチャイムの先には、なんと“かっぱ”が!
「どうも、かっぱです」と現れたふしぎなお客さんに、お母さんはさらりと一言——
「なおちゃん、かっぱさんとお留守番しててね」
雨がきらいななおちゃん。でも、かっぱが見せてくれたのは、雨の日にしか楽しめないピクニックの世界でした。
読んで感じたこと

4歳4ヶ月。島根を旅したとき、古本屋の一角でこの絵本に出会いました。
最近雨の日が続いていたこともあって、「天気に合う絵本が欲しいな」と思いながら、立ち読みもせず、なんとなく惹かれるように手に取りました。
わたし自身、雨の音や雨の日のぼんやりした時間は好きだけれど、その魅力を言葉にするのはむずかしい。
でも、この絵本を読んでいると伝わってくるんです——
この作家さんはきっと、雨が好きで、雨の楽しさや美しさをよく知っているひとなんだな、と。
読み聞かせしていると、ときどき挿絵にふっと立ち止まりたくなる瞬間があります。
「ああ、そう、この景色にこの音だよな」って、忘れていた雨の匂いや湿った空気を思い出すような。
「雨の中の立ちのぼる煙」なんて表現にも出会って、シンプルなのに情景が立ちのぼるような、言葉選びのセンスにも心をつかまれました。
雨がたくさん降ったから動かせる船。
出会える、大きな木のアスレチック。
「みんなで雨やどりをする最高のぜいたく」——
そんなふうに、雨がもたらす“幸せ”が描かれているのです。
物語の中では、子どもたちの憂うつな雨の日のお留守番が、
やさしいかっぱたちと一緒に「雨の日しかできないピクニック」に変わっていきます。
「雨の日に 子どもが おるすばん するときは、
かっぱと いっしょに すごすんですよ。
だから、この町のお母さんは とっても安心」
そんな言葉に出会って、わたしは少し胸がつまるような思いがしました。
今、わたしには4歳の息子がいます。
まだまだひとりでお留守番させるなんて、とても考えられない。
だけど最近は「母ちゃんがいなくてもできる」と、ちょっとずつアピールするようになってきて、公園でも友だちとの世界を楽しみたがる姿があります。
泣いてばかりだったあの頃から、少しずつ、一歩ずつ前に進んでいるようで……。
だからこそ、この“雨の時間だけ”のピクニックという設定が、
わたしの中では“ちょうどいい距離感”として、心に残りました。
雨が上がって、晴れ間が見えてきた頃に「ただいま」とママが帰ってくる。
そのくらいの時間が、子どもにとってもちょうどいい“冒険の長さ”なのかもしれません。
絵本がそんなことまで語っているとは限らないけれど、
育児中の読み聞かせって、ただ読むだけじゃない。
その時々の子どもとの関係や、自分の気持ちと重なって、ページの奥から見える景色も変わってくる——そんな気がしています。
ちなみに、4歳で初めて読んだとき、息子は「もう一回読んで!」「もう一回!」と寝るまでに3回もリクエスト。
寝息をたてながら、雨音をバックに、枝から枝へ渡って遊ぶ夢を見ているような寝顔を見て、わたしまでうれしくなってしまいました。
そして、5歳になってからもう一度読んだときには、かっぱがなおちゃんにおにぎりを作ってくれるシーンで、
「なんか海苔のにおいした!」「おにぎりたべた〜い」とひとこと。
絵本の中から香りまで立ちのぼってきたようで、その感覚を共有できたことが、またうれしかったです。
Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより
どのレビューにも、「雨の日が待ち遠しくなった」「森のにおいまで感じた」といった声が並びます。
かっぱのキャラクターや、雨の情景を描いた絵の美しさにも、たくさんの共感が寄せられていました。
読み終わるころには、「雨って、いいかも」——そんな気持ちになれる一冊です☔✨
楽天レビュー
- 素朴でかわいらしい絵と、懐かしい気持ちを呼び起こす内容(「親戚の子どもに贈った」という声あり)。
- 雨の日の魅力を伝える、不思議で幻想的な物語が印象的で、子どもも繰り返し読みたがるほど楽しめたという感想が多い。
- 絵や描写が細かく美しく、雨の日にぴったりな一冊。ただし読み手によってはやや不思議さや独特の雰囲気に戸惑う面もある。(楽天レビュー)
Amazonレビュー
- 「雨の日が楽しみになってしまう絵本。木や植物の描写が美しく、本からふんわり森と雨の香りがしそうです。生い茂った森の奥の少し怖いような楽しいような小さな冒険。」(Amazonレビュー)
レビュー
- 「こんなにも、しっとりと深く味わえる雨の絵本があるなんて。日常のすぐ隣にありながら、果てしないスケールの大きさをも感じさせてくれるこの世界観。」(絵本ナビレビュー)
- 「妖怪のカッパがとてもとても愛らしく描かれた作品。表紙を見ると、一見暗い作品と思うかもしれませんが、とても楽しい作品でした。」(絵本ナビ『みんなの声』より)
- 「暗いじめじめした雨の日だからこそ、の楽しい絵本。雨の日、子供がお留守番をするときは、かっぱと過ごす、というお話。絵もとても魅力的で、すてき。」(読書メーターより)
こんなときにおすすめ
- 雨の日のおうち時間に
憂うつになりがちな雨の日を、特別なピクニックに変えてくれる絵本。 - 子どもがはじめて“お留守番”に挑戦するときに
ちょっと心細い気持ちを和らげ、安心感を与えてくれます。 - 自然や雨の景色を楽しむ心を育てたいときに
雨音や匂い、しっとりした空気を感じる表現が豊かで、季節感を伝えるのにぴったり。
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- 年齢別:
幼児向け(3〜6歳) | 小学生向け(低) | 大人も楽しめる - 季節・行事:
通年(オールシーズン) - 読み聞かせシーン:
雨の日 | 食育・おやつタイム - 学び:
感情を育てる | 想像力を育てる | 親子で考える - 好きなタイプ:
妖怪好きに | 料理・お菓子好きに | ファンタジー好きに | 自然・アウトドア好きに | 安心感を求める子に
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