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【4〜9歳向き】『あめかっぱ』|雨の表現ってこんなにあるのか!と感激した雨好きにおすすめしたい絵本レビュー

あめかっぱ

タイトル:あめかっぱ
作・絵:むらかみ さおり
出版社:偕成社
発行:2020年6月
対象年齢:幼児向け,小学校低学年,小学校中学年,大人向け
ISBN:978-4033327600

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目次

あらすじ

その日は朝から雨。お母さんは急な用事で出かけることになり、なおちゃんは家でお留守番。

ピンポーン、と鳴ったチャイムの先には、なんと“かっぱ”が!
「どうも、かっぱです」と現れたふしぎなお客さんに、お母さんはさらりと一言——
「なおちゃん、かっぱさんとお留守番しててね」

雨がきらいななおちゃん。でも、かっぱが見せてくれたのは、雨の日にしか楽しめないピクニックの世界でした。

読んで感じたこと

4歳4ヶ月。島根を旅したとき、古本屋の一角でこの絵本に出会いました。
最近雨の日が続いていたこともあって、「天気に合う絵本が欲しいな」と思いながら、立ち読みもせず、なんとなく惹かれるように手に取りました。

わたし自身、雨の音や雨の日のぼんやりした時間は好きだけれど、その魅力を言葉にするのはむずかしい。
でも、この絵本を読んでいると伝わってくるんです——
この作家さんはきっと、雨が好きで、雨の楽しさや美しさをよく知っているひとなんだな、と。

読み聞かせしていると、ときどき挿絵にふっと立ち止まりたくなる瞬間があります。
「ああ、そう、この景色にこの音だよな」って、忘れていた雨の匂いや湿った空気を思い出すような。
「雨の中の立ちのぼる煙」なんて表現にも出会って、シンプルなのに情景が立ちのぼるような、言葉選びのセンスにも心をつかまれました。

雨がたくさん降ったから動かせる船。
出会える、大きな木のアスレチック。
「みんなで雨やどりをする最高のぜいたく」——
そんなふうに、雨がもたらす“幸せ”が描かれているのです。

物語の中では、子どもたちの憂うつな雨の日のお留守番が、
やさしいかっぱたちと一緒に「雨の日しかできないピクニック」に変わっていきます。

「雨の日に 子どもが おるすばん するときは、
かっぱと いっしょに すごすんですよ。
だから、この町のお母さんは とっても安心」

そんな言葉に出会って、わたしは少し胸がつまるような思いがしました。

今、わたしには4歳の息子がいます。
まだまだひとりでお留守番させるなんて、とても考えられない。
だけど最近は「母ちゃんがいなくてもできる」と、ちょっとずつアピールするようになってきて、公園でも友だちとの世界を楽しみたがる姿があります。
泣いてばかりだったあの頃から、少しずつ、一歩ずつ前に進んでいるようで……。

だからこそ、この“雨の時間だけ”のピクニックという設定が、
わたしの中では“ちょうどいい距離感”として、心に残りました。
雨が上がって、晴れ間が見えてきた頃に「ただいま」とママが帰ってくる。
そのくらいの時間が、子どもにとってもちょうどいい“冒険の長さ”なのかもしれません。

絵本がそんなことまで語っているとは限らないけれど、
育児中の読み聞かせって、ただ読むだけじゃない。
その時々の子どもとの関係や、自分の気持ちと重なって、ページの奥から見える景色も変わってくる——そんな気がしています。

ちなみに、4歳で初めて読んだとき、息子は「もう一回読んで!」「もう一回!」と寝るまでに3回もリクエスト。
寝息をたてながら、雨音をバックに、枝から枝へ渡って遊ぶ夢を見ているような寝顔を見て、わたしまでうれしくなってしまいました。

そして、5歳になってからもう一度読んだときには、かっぱがなおちゃんにおにぎりを作ってくれるシーンで、
「なんか海苔のにおいした!」「おにぎりたべた〜い」とひとこと。
絵本の中から香りまで立ちのぼってきたようで、その感覚を共有できたことが、またうれしかったです。

🌟 Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより

「雨の日が楽しみになってしまう絵本。木や植物の描写が美しく、本からふんわり森と雨の香りがしそうです。生い茂った森の奥の少し怖いような楽しいような小さな冒険。」(Amazonレビュー)

「こんなにも、しっとりと深く味わえる雨の絵本があるなんて。日常のすぐ隣にありながら、果てしないスケールの大きさをも感じさせてくれるこの世界観。」(絵本ナビレビュー)

「妖怪のカッパがとてもとても愛らしく描かれた作品。表紙を見ると、一見暗い作品と思うかもしれませんが、とても楽しい作品でした。」(絵本ナビ『みんなの声』より)

「暗いじめじめした雨の日だからこそ、の楽しい絵本。雨の日、子供がお留守番をするときは、かっぱと過ごす、というお話。絵もとても魅力的で、すてき。」(読書メーターより)

どのレビューにも、「雨の日が待ち遠しくなった」「森のにおいまで感じた」といった声が並びます。
かっぱのキャラクターや、雨の情景を描いた絵の美しさにも、たくさんの共感が寄せられていました。

読み終わるころには、「雨って、いいかも」——そんな気持ちになれる一冊です☔✨

こんなときにおすすめ

☔ 雨の日、ちょっと気分を変えたいときに

外に出られず気分が沈みがちな日も、この絵本を読むと“雨ならではの楽しさ”に心がふっと軽くなります。

👧 子どもが雨の日をイヤがるときに

「雨だからこそ、できることがあるよ」そんな視点を、かっぱがやさしく伝えてくれます。雨の日が楽しみに変わるかもしれません。

📚 梅雨どきの季節の読み聞かせに

じめじめした季節にぴったりの1冊。自然の音や風景を感じられる描写は、五感を刺激する読み聞かせにも◎

🏠 家でゆったり過ごす時間のおともに

静かな雨音と絵本の世界がぴったり重なるような一冊。ソファやこたつでのんびり読むのもおすすめです。

🌱 子どもの“成長の兆し”を感じたときに

お留守番するなおちゃんの姿は、子どもの“自立の一歩”をそっと描いています。小さな冒険の物語に、親の心も動かされるはず。

幼児向け 小学校低学年 小学校中学年  大人向け 雨の絵本 

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