あらすじ
たいくつしていた子ガエル・コーディと、のんびり過ごしていたパパ。
ある日突然届いた“ぴょんぴょんバンド”のコンサートの招待状をきっかけに、ふたりは急いでおでかけすることに。
でも、目に入るものすべてが気になるコーディと、早く会場に着きたいパパ。
そんなすれ違いの連続の中で、ある“大事件”が起こって……?
ちがうテンポで生きるふたりの心が、そっと重なる一冊です。
読んで感じたこと

朝の支度や登園前、つい「早くして!」とせかしてしまうことがよくあります。
「あの長い針が6までに着替えようね」と声をかけても、着替えの途中で遊びはじめたり、やることリストをつくっても、いつの間にか磁石で遊びはじめていたり……。
話が脱線して、なかなか思った通りには進まなくて。
ようやく外に出ても、ひとりで歩けば10分の道が、子どもと歩けば30分でも1時間でもかかってしまう。
小さな石、見慣れない虫、ねこじゃらし——道ばたのあちこちが発見だらけで、時間なんてあっという間に過ぎていきます。
早く家を出たはずなのに、また「早くして」と時計とにらめっこ。
そしてあとから「怒りすぎたかな…」と落ち込んで、自分を責めることもしょっちゅうです。
かえるの親子のおでかけ(実はパパが楽しみにしていたライブへ向かう道中)が、ふたりの時間の違いと、重なりあう瞬間があることを教えてくれました。
子育てって、きっと“うまくいってる途中”
親と子は全く違う歩速で一緒にいます。
親には「間に合わせたい」があり、子どもには「今」がある。
まるで別の歩道を歩いているようで、なかなか重なり合わない。
でも絵本の中で、パパが子どもの言葉をもう一度なぞる場面に、たしかに心が重なる瞬間がありました。
絵本は「わかりあえる時間」をくれる
「わかってよ」と思うほど言葉がトゲを持ってしまう。
でも、子どもは親が見落とした世界をたくさん教えてくれます。
違うテンポで生きていても、ふとした瞬間に心が重なる。
この絵本を読んだとき、「わかりあえる時間はたしかにある」と思い出させてもらいました。
私は、自分では生きられなかった2度目の人生を、子どもと一緒に歩かせてもらっているのだと思います。
親子には立ち止まる時間が必要
テンポが合わずイライラするのは当たり前。
でも、その“違い”を見つめなおすためには、立ち止まる時間が必要なんだと感じました。
違う人生を歩むふたりだからこそ、少しずつ重なり合う部分が増えていく。
この絵本は、そんな大切なことを思い出させてくれる一冊です。
楽天・Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより
- テーマ性
父と子が一緒に歩む時間を描いた「父子の冒険絵本」。
「急ぐ大人と寄り道する子」という親子あるあるが、最後には「一緒に過ごす時間こそ宝物」と気づかせてくれる。 - 絵の魅力
美術的に美しい絵画のような世界観。カエルの家や虫たちの描写、小ネタ(郵便屋カタツムリ)など細部まで楽しめる。 - 読者の反応
- 子ども … 好奇心いっぱいのコーディに共感。
- 親 … 「早くしなさい」と言ってしまう日常を振り返らされる。
- プレゼント用途 … 父の日や父子読み聞かせにぴったり。
👉 「いっしょにいこう」は、
寄り道も宝物に変わる、“一緒に歩く時間”を肯定してくれる絵本です。
楽天レビュー
- 評価:★4.0
- 遅れて届いたコンサートの招待状。間に合わせようと急ぐパパと、寄り道ばかりの子ガエル。
- 結局間に合わないが「最高に楽しかった」と言うパパにほっこり。
- 父の日におすすめとの声。
- 部屋の雑貨や森の小さな虫など、絵の細部までじっくり楽しめる。
- 郵便配達カタツムリの描写がユーモアたっぷり。
Amazonレビュー
- 評価:★5.0
- 「絵本全体が絵画展のように美しい」
- 絵に引き込まれ、お父さんガエルと子どものやりとりに心があたたかくなった。
- 美術的な価値+親子のやりとりの温かさが高評価。
レビュー
- はらはらドキドキ:急ぐ父と寄り道する子、親子の絆が強まる物語。
楽しいお話:かわいらしいカエルの家の描写や絵の隅々まで楽しめる細やかさ。
「危険が多い道のり」にハラハラしながらも、最後はほっこりする読後感。
初めて読む作家でも「絵が楽しい」「親子のやりとりに共感」と評価。
- 共感ポイント:「子どもとのお出かけはこうなりがち」「早く!とせかすパパ vs 好奇心旺盛な子」の“あるある”に共感多数。
- 感情の動き:
- 「大好きなコンサートに間に合わなかったけど、忘れられない一日」
- 「子どもの寄り道が父を救う展開にホロリ」
- 「父子どちらもヒーローになる関係性にじーん」
- 絵の魅力:
- 「細部まで描き込まれたカエルの家や虫たち」
- 「郵便屋カタツムリに笑った」
- 評価の分かれ目:
- 「父と子の絆が泣ける」「父の日にぴったり」と絶賛する声。
- 一方「こどもに危険すぎる」「パパの自己中心的な面も気になる」と辛口意見もあり。
こんなときにおすすめ
『いっしょにいこう』は、ただのおでかけを描いた絵本じゃない。
親子のすれ違いをゆるし、もう一度“重なり合う時間”をつくってくれる。
絵本を開いたこの瞬間に、わたしたち親子はたしかに“いっしょにいこう”と思いなおせたのでした。
ぜひ、親子で読んでみてくださいね。
- 子どもを「早くして!」とついせかしてしまいがちな方
- 子育てに追われて、ゆっくり立ち止まる余裕がないと感じている方
- 親子のすれ違いに悩んでいるママ・パパ
- 子どもとの時間を、もう一度あたたかく見つめなおしたい方
- 「ちゃんと育てたい気持ち」と「うまくいかない現実」の間でもがいている方
絵本カテゴリ紹介
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