あらすじ
歯がいたくなって、こわごわ歯医者さんへ向かうわにさん。
でも、じつは歯医者さんのほうも、わにさんの姿に「どきっ」。
「わにさんどきっ」「はいしゃさんどきっ」
ふたりの心の声は、なぜか“まったく同じ言葉”。
たったこれだけのセリフが、ページごとに表情を変えながら繰り返されます。
でも、同じ言葉なのに、ちょっと意味合いがちがうような…?
おたがいに緊張しているのに、どこかすれ違っているような…。
そんな不思議な“ことばの余白”が、この絵本の一番の魅力です。
たったふたり、たったひとこと。
でも、じわじわ広がるユーモアと緊張感。
その駆け引きの先にあるラストに、思わずふふっと笑ってしまうかも。
ことばの“余白”を楽しむ――五味太郎さんならではの魅力
五味太郎さんといえば、『きんぎょがにげた』『ことばのべんきょう』など、知育要素のある絵本も有名です。
でも実は、“言葉の裏にある感情”や“ズレた意味の重なり”を楽しめる絵本こそが、五味さんの真骨頂。
『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』では、まったく同じ言葉がふたりの登場人物から交互に語られます。
それなのに、読むたびにニュアンスが変わって感じられる。
この“ことばの余白”が、子どもにも大人にも想像を促してくれるのです。
言葉は少ないのに、奥行きは深い。
シンプルな構成に仕掛けられた、見事な言葉のギミックが光る一冊です。
読んで感じたこと
「ことばの余白」の話は上で書いたとおりですが……
読み聞かせをしていていちばん感じたのは、「何度もくり返し読みたくなる力」です。
息子は、最初の“どきっ”でゲラゲラ笑い、
次のページでもまた「どきっ」に笑って、
最後のページではまさかの「もう一回!」が10回連続。
同じ言葉なのに、何度も読むたびに違う表情や意味に出会える。
読む側も、聞く側も、回を重ねるごとに想像力をふくらませていく……
そんな“ライブ感のある絵本”だと実感しました。
楽天・Amazon・絵本ナビ・読書メーターのレビューより
「子どもが毎日読んでとせがむ」「声を変えて読みたがる」「兄弟で役を交代して楽しんでいる」など、くりかえし読みたくなる絵本として、多くの親子に愛されています。
とくに目立ったのが、“同じセリフのくり返し”を面白がる子どもたちの姿。
「2歳娘が“どきっどきっ”と言いながら持ってくる」(楽天)
「歯医者さんごっこをしながらセリフを暗唱している」(絵本ナビ)
「4歳児が声色を変えて一人二役で読む」(読書メーター)
また、「この絵本をきっかけに歯みがきを嫌がらなくなった」「歯医者に興味をもつようになった」という声も多く見られました。
絵本のセリフは、終始まったく同じ。
それなのに、読み手や聞き手が感じる意味は少しずつ違って伝わります。
レビューには、「この構成に脱帽」「アンジャッシュのコントみたい」と感嘆の声も。
親世代が「自分も読んでいた一冊」として再び子どもへ読み継ぐ姿も多く、世代をこえて長く愛されている作品であることがわかります。
こんなときにおすすめ
- はじめての歯医者さんを控えているときに
→ ユーモアで緊張をやわらげてくれます - 歯みがきを嫌がる子にそっと寄り添いたいときに
→ 「だから、はみがき、はみがき!」と自然に伝えられます - “同じ言葉なのに意味がちがう”ことを感じてほしいときに
→ 子どもの“ことばのセンス”をくすぐる構成です - くりかえし絵本・リズム絵本が好きなお子さんに
→ 声に出して読むのが楽しくなる一冊です - 親子で役を交代して読みたいときに
→ 1人がわにさん、1人が歯医者さんに!やりとりが盛り上がります - 自分で読める絵本を探しているひらがな読みに入りたての子に
→ 文字が大きく、短い文章で読みやすいです - 五味太郎さんの“ことば遊び”を味わいたいときに
→ シンプルなのに深くて面白い、五味作品の醍醐味!
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